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サウンド・オン・フィルム 特別上映会

大阪歴史博物館で開催された

サウンド・オン・フィルム 特別上映会
1921年作『路上の霊魂』生演奏上映会
2008年10月19日(日)14:00~
     大阪歴史博物館・4階講堂

に行ってきました。

この上映会は無声映画を生演奏を聴きながら鑑賞してもらおうというものですが、今回は特別上映会ということで、
総勢、6名のミュージシャンが参加して行われました。

今回、上映された「路上の霊魂」という作品は、
1921年(大正10年)に制作された松竹最古の無声映画で、
それまでの「活動写真」が「映画」に変わった分岐点になった作品で、
東京国立近代美術館フィルムセンターから貸し出された貴重なフィルムだということです。


<上映作品>
路上の霊魂 1921年(大正10年)松竹キネマ研究所 第1回作品
35mmサイレント 白黒 112分
監督:村田 実
出演:小山内薫・沢村春子ほか

<ライブ演奏>
音楽プロデューサー:  渡邊 崇
ピアノ:          古本 美千子
フルート:         久保田 裕美
ヴァイオリン:       膳 ルミ子
ギター・パーカッション: 大和川レコード・クスミヒデオ

フルートの久保田裕美さんから、どんな感じになるのか、少しだけお聞きしていたものの、
サウンド・オン・フィルムを鑑賞するのは始めてで、無声映画に生演奏がつくと
どんな感じになるのか、正直、あまりイメージすることができませんでしたが、
映画上映と生演奏が始まってみると、想像以上によいコラボレーションであることが判りました。

まず、映画そのものについてですが、最初、日本語の字幕(台詞)がわかりにくく、
ストーリーがすぐには掴めませんでしたが、同時に出てくる英語の字幕の方が
簡潔でわかりやすいことに気づいたので、途中からは主に英語の方を読みながら
映画のストーリーを追っていきました。

暗い映画だと聞いていて、確かに主人公と娘が死んでしまう結末は
暗いものでしたが、この映画の主題は、

 人が人生の岐路に経ったときに、どの道を選ぶかで、
 その後の運命が左右されてしまう

という教訓めいたものだということが、途中からわかってきました。

ず~っと音楽が流れている訳ではなくて、音楽なしで無声映画の映像だけが流れている
時間の方が長いくらいだったかもしれません。


今回の生演奏はかなり明るい系でした。

一方、演奏がないところは、結構、深刻な場面だったり、
暗い場面だったりすることが多かったと思います。
意図的にそうされたのだと思いますが、
それが、

   暗い場面には、曲を入れたくなかった

ためなのか、

   暗い場面に、ぴったりはまる曲のイメージがわかなかった

ためなのか、それとも他の理由があったのかは、
私にはわかりません。

私が、もし同じ立場で曲をつけることになったら、

   暗い場面には、目一杯、暗い曲を流して、
   目一杯、泣いてもらおう

と考えるような気がしますので、なぜ暗い場面に
曲をつけなかったのか、機会があれば、お尋ねしてみたいところです。

今回は、ヴァイオリンを捨てたヴァイオリニストが主役でしたので、
しばしば、ヴァイオリンを弾く場面が出て来ましたが、
バックでヴァイオリンの演奏が一部でも入ったのは、
たしか最初の1回だけだったように思います。

他は、暗い場面が多かったので、生演奏はありませんでした。
どんな曲を弾いているかは、想像して・・・という意図だったのだと
思いますが、、「こう思う」という旋律を
聴かせて欲しかったような気もします。

もちろん、暗い場面には基本的に音をつけないというのも、
ひとつに考え方で、悪くはないとは思いましたし、
つけられている曲も、良かったと思います。

古い無声映画の作品を2時間、見続けるのは結構大変だと
思いますが、今回のように生演奏がついていると、
2時間も短く感じると思います。

ただ、今回は、無声・無音の時間も結構長かったので、
生演奏の谷間になると、私の周辺では眠ってしまっている
人の姿がチラホラみられました。

急に大きな音が鳴って、驚いて目を覚ます人もいました。

無声映画の途中で眠ってしまうと、ストーリーを追うのが
とても難しくなると思いますので、
観客を映画に集中させられるような音楽効果というのも
考えるといいかもしれませんね。

何れにしても、無声映画に演奏をつけるという企画は、
想像していた以上に良かったです。

ピアノもフルートもヴァイオリンもパーカッションも
映画にマッチして、なかなか良かったです。

フルートの久保田裕美さんも、最初はちょっと緊張したように
お見受けしましたが、演奏が始まるといつものように
綺麗な音で、楽しそうに吹いておられたのが印象的でした。
   ・・・いつものことながら、見習いたいです。

次回は、無声映画に始めてトーク(おしゃべり)をつけるということでしたが、
映画の内容によっては、
生演奏に「歌」もつけるというのも、いけるような気がします。
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