♪ フルートのコンサート・メモ ♪
    Memorandum of the flute concerts
 
    京都フィルハーモニー室内合奏団
    第159回定期公演「古典派への道程vol.9」(フルート:有田正広・竹林秀憲)

     2008年7月21日(月・祝)14:30〜 京都コンサートホール・小ホール(アンサンブルホールムラタ)

      <演奏>
        京都フィルハーモニー室内合奏団

          指揮・フルート・チェンバロ:
            有田 正広
          フルート:
            竹林 秀憲
          ヴァイオリン:
            釋 伸司
          チェンバロ:
            林 美枝
          トランペット:
            御堂 拓己
            釋 伸司

      <曲>

        ヨハン・セバスティアン・バッハ:
          管弦楽組曲 第1番 BWV1066
            序曲/クーラント/ガヴォット/フォルラーヌ/メヌエット/ブレ/パスピエ
            (チェンバロ:有田 正広)
          ブランデンブルグ協奏曲 第4番 BWV1049
            アレグロ/アンダンテ/プレスト
            (フルート:有田 正広・竹林 秀憲)
          ブランデンブルグ協奏曲 第5番 BWV1050
            アレグロ/アフォテュオーソ/アレグロ
            (フルート:有田 正広/チェンバロ:林 美枝)
          管弦楽組曲 第3番 BWV1068
            序曲/エア/ガヴォット/ブレ/ジグ
            (チェンバロ:有田 正広)


      ● 感想 ●

        J.S.バッハの管弦楽組曲とブランデンブルグ協奏曲が、有田正広さんの指揮・フルート演奏で演奏されると知り、聴きに行きました。

        京都フィルハーモニー室内合奏団による「古典派への道程」は今回で9回目だそうですが、私は初めて聴きに行きました。

        各曲の演奏を始める前に、有田正広さんがステージに出てこられ、それぞれの曲やその背景について説明して下さったので、とても勉強になりました。

        バッハの時代には、今よりも小編成の楽器で演奏されたいたそうで、今回の演奏でも、ブランデンブルグ協奏曲は最少編成で演奏されたようです。

        今回のプログラムでは、有田正広さんが指揮をすることになっていましたが、バッハの時代には今のような指揮者はおらず、バッハ自身がチェンバロを弾いて指揮をしたりしていたので、今回の管弦楽組曲でも、有田さんがチェンバロを弾きながら指揮をされました。

        開演前のステージの中央に、チェンバロが置かれ、チェンバロ奏者が観客に背を向けるように配置されていたので、「ひょっとすると、有田さんがチェンバロを弾きながら指揮をするのかも・・・」とも思ったのですが、プログラムには林美枝さんがチェンバロを演奏されることになっていたので、有田さんがチェンバロを弾かれたのには、やはり驚きました。

        最初に演奏された管弦楽組曲 第1番と、最後に演奏された管弦楽組曲 第3番にはフルートは出て来ませんでしたので、有田さんがチェンバロを弾きながら指揮もされました。どちらも、やや大人しい演奏で、心地よく聴けるバッハの演奏でした。

        ブランデンブルグ協奏曲 第4番の楽譜には2本の特殊なフラウト(笛)を使うよう書かれているが、それがどのような笛だったのかは、誰にもわからないのだそうだ。今回は、フラウト・トラヴェルソではなく、2本のモダンフルートを使って演奏されたが、竹林秀憲さんは木製フルート、有田正広さんはふつうのフルート(たぶん銀製、C足管、カバード)で使って演奏されました。

        有田さんは、「第4番は ヴァイオリンが主役の曲で、ヴァイオリン協奏曲だと思ってもらえばいいです」と仰っていましたが、2本のフルートが活躍するところも多く、心地のよい演奏でした。

        今回演奏された曲の中で、フルートが一番、活躍したのは、ブランデンブルグ協奏曲 第5番で、フルートは有田さんが演奏されました。

        私は、前から2列目のほぼ中央の席に座っていたのですが、この曲が演奏された時は、有田さんが間近かに見える位置だったので、有田さんの指の動きやブレスの仕方などもしっかり知ることができて、とても参考になりました。

        右手の指の動きがやや大きめでしたが、これはフラウト・トラヴェルソを演奏されることが多いためでしょうか。しかし、演奏中のフルートが動くことはありませんでしたし、上体もほとんど動かさずに演奏されていました。

        今回の演奏を聴いていて、いちばん勉強になったのは、「アンサンブルで吹くということは、どういうことか」ということです。

        ブランデンブルグ協奏曲 第5番の主役はヴァイオリンとフルートとチェンバロで、フルートが活躍する場面も多いのですが、有田さんが演奏されるフルートは決して出過ぎることはなく、他の楽器と絶妙のバランスで吹かれていました。特に、ヴァイオリンとフルートが一緒に演奏するところでは、フルートの音量もですが、音色もヴァイオリンとよく合っていて、「他の楽器とアンサンブルをするときには、こういう風に吹かないといけないんだ」ということが、よくわかりました。

        フルートが好きな人(多くのフルート奏者も?)は、フルートの音がよく聞こえるように吹いてしまいがちですが、アンサンブルをするときは、演奏しているすべての楽器で曲を奏でるわけですから、フルートだけ目立ってもダメということですね。

        今回のコンサートを通して感じたことは、どれもとても聞きやすいバッハだったということです。「少しだけファゴットが目立ちすぎかなぁ」と感じた曲もありましたが、全体のバランスがとてもよい演奏だったからだと思います。少人数の編成で演奏すると、小さなことでも気になりますから、その分、全体のバランスに気をつけて演奏することになるのかもしれません。

        また、曲の演奏を始める前に、有田さんがそれぞれの曲について解説をして下さったので、これもよい勉強になりました。

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